08/02/2014 5:28 AM ·Spoilers
【ATTENTION!】本作はこれより戦闘海域に突入します。たまに魚雷が飛んでくる可能性がありますので、お手元に何か防御できるものをお持ちください。当たれば作者と同じ髪型になってしまいます。
08/02/2014 5:30 AM ·Spoilers
燃え上がる炎。破壊された燃料タンクから海水面に流出した重油に火が燃え移り、あたり一面は地獄絵図のようともいえず、よぢり不動の炎ともいえないような赤い炎で満たされていた。
08/02/2014 5:33 AM ·Spoilers
木が燃えるようなパチパチという音はせず、強い風が窓の隙間を通るような音と、思い出したかのように響く爆発音だけが俺の耳には届く。
08/02/2014 5:35 AM ·Spoilers
しかしそんな燃え盛る音の中に耳を傾ければ、苦悶する敵兵の声が聞こえるような気がして、俺は一瞬倒れそうになったのを我慢した。
08/02/2014 5:38 AM ·Spoilers
マホラの艦橋内は窓から差し込む赤い光で照らされていた。艦内は空調が効いていて熱さは感じないが、一歩外に出れば体が解けるような灼熱に襲われる。そんな気がしていた。
08/02/2014 5:40 AM ·Spoilers
「私たちはスティールダイバー。」しばらく黙って外を見ていたタウ艦長は、唐突に口を開いて言った。「…鋼の潜水者であり続けなければならない。目の前に戦いがあるなら…。」
08/02/2014 5:42 AM ·Spoilers
「前線基地が潰された。そうだな?ツルギ。」ディクレス真国国王、アズフォズル王は全てを察しているようなその顔で、通信モニターに映るツルギ秘書を見やった。
08/02/2014 5:44 AM ·Spoilers
『はい。予定通りでございます。王様からお借りした超音速潜水艦"ジーク"はダメージこそ負ったものの、"鏡"自体は無事でございます。』
08/02/2014 5:48 AM ·Spoilers
「では"鏡"はお前が持っておれ。」アズフォズル王はタバコの煙を吹いて言った。「この戦争の目的はジェドに勝つことではないのだ…。」
08/02/2014 6:02 AM ·Spoilers
「不明の相手に対してわざわざ通信回線を開く必要はないんじゃないかー?」横で片手操舵をしているケイは、あくびをしながらそう言った。
08/02/2014 6:04 AM ·Spoilers
「しかし下僕よ、これが救難信号である可能性もあるんじゃないかな?」カサハラはすかさず反論した。彼にしてはまともな意見だ。「ご自慢の確率計算で確かめてみては?」
08/02/2014 6:08 AM ·Spoilers
カサハラ王子がコンソールを操作すると、砂嵐だったメインモニターに人の姿が映し出された。メガネをかけた若い男性。不思議なことに俺はその顔に見覚えがあった。
08/02/2014 6:09 AM ·Spoilers
『私はディクレス真国アズフォズル王の秘書、ツルギ。』メガネの若い男は無表情を極めていた。『…久しぶりだね、サカキ。』
08/02/2014 6:11 AM ·Spoilers
「あなたは―――!」そこまで声に出したものの、名前が思い出せなった。確かにこの男に会ったことはあるはずなのだ。俺の記憶の最下層にこの男の姿を見た。
08/02/2014 6:13 AM ·Spoilers
「…あなたは、誰ですか?」俺はそう言うしかなかった。ケイの視線はモニターに映る男と俺の間を行き来していた。いや、周りの誰もがそんな状態であるに違いない。ディクレスの人間であるこの男は、俺の名前を知っていた。
08/02/2014 6:49 AM ·Spoilers
「サカキ戦術長。スパイ容疑であなたを拘束させていただく。」そう言うと保安部の井藤は手錠を取り出して、それを俺の手にガチャリとはめた。
08/02/2014 6:50 AM ·Spoilers
「おい、コイツとは3年以上の付き合いになるんだぞ!?」士官学校からの同期であるケイは黙っていなかった。「スパイなわけがない!」
08/02/2014 6:51 AM ·Spoilers
「そうだ。サカキは俺の教え子だぞ。ディクレスの回し者ならこのガロイがすぐに気付いて成敗していただろう!」ガロイもケイに便乗して声を荒げた。
08/02/2014 6:53 AM ·Spoilers
「待って。」タウ艦長は俺を営倉に連れて行こうとする保安部を止めた。「そもそもさっきの通信内容が本当のものなのか分からないのよ?」
08/02/2014 6:55 AM ·Spoilers
「艦長。あなたには伝えられていないようですが、これは上からの指示です。以前からサカキ戦術長にはスパイの容疑がかけられていました。そして先ほどの通信が決定的な証拠となったのです。」
08/02/2014 6:57 AM ·Spoilers
「長官命令だとでも言うの!?」艦長は柄にも無くコンソールを叩いて言った。「そんなはずないよ!誰かが仕組んだに決まっている!」
08/02/2014 7:51 AM ·Spoilers
フォレート艦長「風呂海域で沈没…くそぅ、間に合わなかったが…へっへーん!こんなことにならないよーに次からは録画予約しておくぜー!」 カタロック船員「ハイハイ、録画ボタンぽちっとな。」 【ザー……ザンネン!ビデオテープノ、ノコリガアトワズカデス!キミノコウカイモココマデダネ、ニドトウカンデクルナ、コノテツクズガッ!!】 フォレート艦長「このブラウン菅、壊していいか?」 カタロック船員「艦長、落ち着いてください。」
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08/03/2014 2:01 AM ·Spoilers
何て事だ、主人公がスパイだなんて衝撃すぎる真実ゥ~じゃないかw いや、逮捕命令を下した奴が恨みを持ってたり、そいつらがスパイなのか?
08/03/2014 2:10 AM ·Spoilers
僕も昨日七夕祭り行ってたけど(7月7日じゃないのは気になさらず)花火がない、七夕だからね、メインは踊りを見るのと買い食い、でもこの前、短冊を竹に吊るした数でギネス取ってた
08/03/2014 5:54 AM ·Spoilers
「現在スティールダイバー本部へ向けて航行中のCA-05"マホラ"艦内で先ほど、戦術長のサカキが敵の密偵であることの証拠が得られたため、彼を拘束させた。」
08/03/2014 5:57 AM ·Spoilers
スティールダイバー部隊長官の報告にどよめきが走る。防衛庁長官、スティールダイバー部隊司令長官、国境巡視空隊司令長官…。官僚達は薄暗い会議室の中央に置かれた大きな円卓を囲うように座っていた。
08/03/2014 6:01 AM ·Spoilers
「この件に関しては私が秘密警察を動員し、決定的な証拠を捜索していたところです。」防衛庁長官は険しい表情をして言った。「敵軍人の発言が証拠となるとは思いませんでしたが、これで密偵を拘束できますね?ヒゲの部隊長官殿。」
08/03/2014 6:04 AM ·Spoilers
「諸君。この件は極めて重大だ。」部隊長官は大きな黄色いひげを揺らした。表情は硬い。「よって、以上の処分を下す。異論のある者は名乗り出なさい。」
08/03/2014 6:06 AM ·Spoilers
中央の壁に貼り付けられたモニターには、その処分内容が記されていた。戦術長サカキタケルの捕虜拘束・尋問、艦長タウの懲戒解雇、その他"マホラ"乗組員の地方隊への出向…。
08/03/2014 6:12 AM ·Spoilers
"マホラ"の薄暗い営倉の中、揺れに揺れる艦に身をまかせて、俺はずっと考えていた。ここは上の艦橋よりも機関が近いせいか、スクリューの水かき音がはっきりと聞こえる。
08/03/2014 6:16 AM ·Spoilers
しかし、モニター上に現れたディクレスのツルギと名乗る男は、父さんに拾われる以前に一緒にいた男だった。俺の記憶の一番古いところにあの男の姿はある。
08/03/2014 6:17 AM ·Spoilers
ツルギの言う「私の求めているものを持った人間」とはサカキなのかなタウ艦長かのかな…わからん…
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08/03/2014 6:20 AM ·Spoilers
――何らかの理由で記憶を失い、ジェドの軍人として育てられた、ディクレスのスパイだったのだ。いや、記憶は消されたのかもしれない。ジェド人として完璧に取り振る舞い、来るべき時に向こう側へ渡るために。
08/03/2014 6:22 AM ·Spoilers
もしそうなら、俺はこれ以上生きていてはいけないのかも知れない。ジェド国のためを思うなら、消えて、居なくなるべきなのかも知れない。
08/03/2014 6:24 AM ·Spoilers
記憶を失う前の自分はディクレスに対して愛国心を持っていたのかもしれない。だけど今はジェドの軍人としてありたかった。心の底からそうでありたかった。