02/26/2014 11:19 AM ·Spoilers
[ プロローグ ] 灰色の空から小降りの雨が降り続く。サァァァと音を立てながら。度々金属に当たる音。水溜りに落ちる音が混じり合う。そして歩く度に立てている瓦礫を踏んでいる音が雨の音よりも大きく響いていた。
02/26/2014 11:19 AM ·Spoilers
魔人戦争が始まって10年が経過した。魔人戦争と言うのは人間と悪魔が争っている戦争の事。その火蓋は元々別々だった星が繋がった事による。原因は軌道の歪みと空間の乱れ。何故歪みが発生したかは不明で、調べようにも手がつかない状態。この原因は永久不明と言うものとなっている。
02/26/2014 11:20 AM ·Spoilers
「美月様。レノ隊長がお呼びです。」 突然の呼び出しに疑問をなげることなく、三上 美月 は移動した。 部屋に入ると「あの少年の様子はどうだ?」「以前変わらずのままです」「そうか。下がりなさい」っと言うやり取りをして三上 美月 は自室に戻った。そしていつ目覚めるか分からない少年のモニターも見てひとため息。
02/26/2014 11:20 AM ·Spoilers
そう。美月はこの少年の監視を任されているのだ。任されたのは第一発見者でもあり、副隊長まではいかないものの、かなりの実力者だからであった。目に映る少年は会った時と変わらない表情。そして思い出す。少年と初めて会った日の事を‥‥。
02/26/2014 12:11 PM ·Spoilers
ー‥あれは一ヶ月前にさきのぼる。結果、証拠というものは何もでなかったが、謎の研究所が爆破されその調査にきていた。瓦礫が散乱し、とてもじゃないけどここに研究所があったとはいえないくらい粉々だった。そう。この日はあいにくの雨だった。ー当然こんな有様な元研究所に建物の屋根はなく、傘なんてさしたら作業が出来ない。カッパを着るも小降りの雨のせいで濡れる。
02/26/2014 12:11 PM ·Spoilers
「‥ぁあもうっ!」 カッパの意味のなさと、張り付く自分の髪とカッパがうざくて美月はカッパを脱いだ。 「ったく、なんでこう粉々なのよ。」
02/26/2014 12:12 PM ·Spoilers
広い範囲に広がる瓦礫。長いこと証拠探しをしているのに、それらしき物はなにもない。見えるのはそう、瓦礫。瓦礫。瓦礫である。ーでも、美月には証拠がないことに関しては疑問を持つ以前に、違う疑問を持っていた。
02/26/2014 12:13 PM ·Spoilers
そこが美月の疑問であった。ここが元研究所の後とと言うならば、人体実験だとしたら人の痕跡があるはず。薬品だけしか扱ってないとすれば、それも建物の瓦礫にあるはず。なのにない。見つかるのはただの瓦礫。フラスコ等の研究ぽいものもない。ここが研究所と分かったものは看板らしきものがあったから。
02/26/2014 12:13 PM ·Spoilers
ー本当にここは研究所なのだろうか?そう考えるが美月はブンブンと首を降りこの疑問を頭の中で取り消した。 ここがもしなにもない廃墟だとしても、こんなに粉々になるハズがない。なにかの争った後。ーそれしか考えられない。
02/26/2014 12:14 PM ·Spoilers
もんもんと考えながら先を進んでいくと、さっきまでの葛藤が和らいできた。小降りの雨が気持ちよく感じられた。気分がよくなった美月は手をまわしてぐぐっと体をのばすと「♪。まぁ、頑張るか。」そう立ち直り作業に戻った。
02/26/2014 12:27 PM ·Spoilers
美月は出会った。あの少年に。 黒い髪。白に近い肌色。手足の首にはそれぞれ長さの違う鎖の拘束具。 小降りの雨が少年の肌に当たる度、雫が綺麗に写し出し、地面は灰色の瓦礫、空は灰色の雲がかかりその灰色が少年を目立たせていた。
03/02/2014 10:22 AM ·Spoilers
約30秒間、美月は突っ立ていた。少年の姿があまりにも異常で、綺麗だと思った。見入ってた美月はハッっと我に戻ると、美月は思った。ーこの少年こそが研究所を破壊したのだと。そしてこの爆破の鍵を握っているのも美月は感じていた。 少年の側にいくと本当に幼い子供だった。
03/02/2014 10:22 AM ·Spoilers
。歳を言うなれば大体10~12くらい。美月が少年の顔に触れても少年は目を覚まさない所かピクリともしない。死んでるのかと思い息と心臓の鼓動を確かめた。ーが、その心配はなかった。
03/02/2014 10:23 AM ·Spoilers
拠点に戻り、隊長に訳を話すと本部に連れ帰るとの事。厳重な警備のもと少年は部屋のベットに寝かされた。千切れていた鎖の拘束具は新しいものとなり、起きても動けないようベルトが少年の体を縛っていた。
03/02/2014 10:23 AM ·Spoilers
ーこの拘束にはちゃんと意味がある。確かに爆破したのはこの少年(多分)で、十分危険だがそれ以前にこの少年が悪魔だからであった。今は魔人戦争中。悪魔は人間側の美月にっとても大きな敵。