Play Journal Entries

めがみめぐり

じゅんちゃんJambotomi

08/30/2017 1:34 AM ·Spoilers

【Short Story15:セブ島へ】 午前8時、僕らは羽田空港の国際線ターミナルに来ていた。アマテラス様が言っていた、バイト先の家族(仲間)旅行が現実のものになっていたからだ。しかも、旅費とお土産代は店持ちという驚きの条件で! 正直、個人的には「店がそんなに儲かってるなら、ボーナスくれて連休にしてほしい」と思ったりしたのだが、店長にヘッドロックをかけられ、小声で「オイオイ、トミさん、そんな事言うなよ! お前だって水着着たチーフのダイナマイトボディー見たいだろ? それにイズミちゃんだって、な!」と凄まれて断れなかった。でも、一番はイズミがセブ島に行きたい!とキラキラした目で言ってきたからだと言っておこう。決して店長が言うような下心からではない、、、と。羽田からはANA869便でフィリピンのマニラへ飛び、そこでフィリピン航空の国内線に乗り換えてセブのマクタン島へ行く。 →第2話に続く

Advertisement

Comment

This post has no comments.

  • 【Short Story15:セブ島へ2】 午前9時、チェックインと出国審査を終えてゲートに移動すると、そこにはボーディングブリッジが接続されたANAのボーイング787型機が朝の日差しを浴びて駐機していた。787はアメリカのボーイング社が製造した最新鋭の旅客機だ。売りは最新の空調システムによって、飛行中の機内の気圧がこれまでの約2400mから1800mに調整されているという点。これは、気圧が富士山の5合目から3合目になった、つまりより地上に近い環境で快適に過ごせるということ。「トミさん、あれが飛行機ですか? 前に話してくれた787ですよね! うわー」 イズミは初めて見る飛行機に興奮を隠しきれないようで、待合室のガラス窓にピッタリと顔をつけてその機体を見つめている。その横には沢井さん、そして先日店を辞めたばかりの紅林さんが、、、店長は彼女のチケットをキャンセルしなかったのだ。 →第3話に続く

    Yeahs5
    Played
  • 【Short Story15:セブ島へ3】 楽しそうにはしゃぐイズミ達を見ていると、チーフがそっと僕の隣にやってきて言った「イズミちゃん、佐和ちゃんもよかったわね。店長も粋な事するよね、、福岡から羽田までの旅費と昨日のホテル代、ポケットマネーだってさ」 驚いた、なんて太っ腹なんだ! ミーティングの時は「ダイナマイトボディー」とか言ってたその本人は後ろのベンチで森島シェフと何やら会話中。「ですね。おかげでイズミも最高の思い出が出来ます」「うん、アイツ、いい加減に見えてこういうとこ凄く優しいんだよね」、、、チーフはそう言ってチラッと店長に視線を向ける。あれ? アイツ?、、アイツなんて呼び方するんですね、という発見はあえて言わないでおく。そして出発の30分前になり、ロビーには搭乗のアナウンスが。いよいよだ。今になって僕も楽しみで胸がドキドキしてきた。イズミ、うんと楽しもう! →第4話に続く

    Yeahs5
    Played
  • 【Short Story15:セブ島へ4】 印刷されたeチケットを機械にかざし、ボーディングブリッジを歩いて機内へと入る。入口ではCAさんが笑顔で僕らを出迎えてくれた。「えーっと、僕が30Aでイズミは30Bだから」と自分達の席へ。イズミはと言うと、歩きながら「これが飛行機の中なんですね。凄い! こんなに席が並んでて、まるで映画で見た宇宙船みたいです!!」と興奮気味に機内をキョロキョロ見回しては声をあげている。まるで初めて飛行機に乗る小学1年生みたいだった。クスクスクス、、と周囲から笑い声が聞こえてきた。ですよね。すごく微笑ましいんだけど、正直ちょっと恥ずかしい。「イズミ、こっち! あ、窓側座っていいから早く!」、機内のクスクスが爆笑に進化しそうだったので、僕は手招きしてシートに座るようにとイズミに声をかけた。そして、その隣に座ろうとした時に不意に沢井さんに肩を掴まれた。 →第5話に続く

    Yeahs5
    Played
  • 【Short Story15:セブ島へ5】 「沢井さん、何?」と聞いた僕に彼女が言う。「富永先輩、その席かわってもらえますか? イズミの隣は新婚旅行の時にしてもらえます? 今日は佐和がそこ座りますんで。あ、店長もどいて下さいね、私が30Cに座りますから!」。沢井さん!こんな所でなんて事口走るんだ君は! 「え? イズミと富永先輩、結婚するんですか?」やり取りを聞いていた紅林さんが驚いた顔をする。「いや、まだ決まったワケじゃ」、焦る僕を優しい笑みで見つめるイズミ。そうだ、確かにイズミと同様、紅林さんもこの旅行で二人の思い出を作りたいと思ってるハズ。自分はこれからもイズミのすぐ側にいる。ここは気持ちよく席を譲る事にした。「分かったよ。ほら、店長も後ろの列に移りますよ」 こうして31Aに僕、Bにチーフ、そしてCに店長が座ることになり、全ての乗客が着席したところでドアは閉じられた。 →第6話に続く

    Yeahs3
    Played
  • 【Short Story15:セブ島へ6】 飛行機がゆっくりと誘導路を滑走路に向けて動き出した。ポーンという優しい電子音が鳴り、「キャビンクルーは離陸に備えて下さい」という機長のアナウンスが流れる。そして、僕らを乗せたANA869便は滑走路端で一時停止した後、エンジン音を上げて一気に加速を始めた。このエンジン音だってこれまでの飛行機に比べると大分静かになっているハズだ。全身にGがかかって体がシートに押しつけられる。「キャー、ト、トミさん大丈夫ですかこれ? 彩さん、佐和さん、動けませ、、ん!」 何やら前でイズミが騒いでいる。「ちょっとイズミ、アナタ飛行機乗った事ないの?」「は、初めてです!」「飛ぶ時だけだから、飛んじゃったら普通に動けるから大丈夫だよ」、同じ列の沢井さんと紅林さんがイズミに声をかけている。やがてゴコンという軽いショックの後、機体はフワリと地上を離れた。 →第7話に続く

    Yeahs3
    Played
  • 【Short Story15:セブ島へ7】 機体が上昇を続けている間、イズミは「すごい!」を繰り返しながら食い入るように窓の外を見ていた。思わず笑みがこぼれる。自分が小学生の頃に初めて飛行機に乗った時の事を思い出す。あの時と同じ、きっと今、イズミはそんなワクワクする初めてを体験しているに違いない、、、。離陸から約20分が過ぎ、雲の上に出たところで機体は水平飛行へと移行した。シートベルト着用のサインが消え、CAさん達が機内サービスの用意を始めているのが見える。その時、機体の傾きと同時に太陽の強い日射しが窓から入ってきた。「眩しい! イズミ、窓のシェード下ろしてくれる?」「シェード? どれですか?」「ちょっと待って、ん? あれ? シェードないじゃん! どうなってるの?」イズミの隣の沢井さんの驚いたような声が聞こえる。フッ、フッ、フッ、、どうやらここでも僕の出番がきたようだ。 →第8話に続く

    Yeahs3
    Played
  • 【Short Story15:セブ島へ8】 ボーイング787のもう一つの売りがキャビンの窓。実際、これまでの旅客機のものと比べると、面積がかなり大きくなっている。そのおかげで窓側に座っていない人でも外の風景を楽しむ事が出来てしまう。そして、その窓にはそれまで普通にあった日射しを遮る手動のシェードがない。イズミの席の背もたれから身を乗り出して、僕はここぞとばかりにドヤ顔で説明する。「この飛行機には窓のシェードはないんだよ。イズミ、窓の下にボタンみたいなのがあるでしょ、その黒い方を押し続けてごらん」 言われるままにイズミがスイッチのようなものを押し続けると、今まで透明だった窓ガラスがサングラスをかけたかのように黒くなった。「え? 何が起きたの?」「どういう事?」「手品みたい、、」 前列のお嬢様達が驚きの声をあげる。「それはね、電磁シェードって言うんだ」「電磁シェードぉ??」 →第9話に続く

    Yeahs3
    Played
  • 【Short Story15:セブ島へ9】 「何それ?」と、一斉に、まるで巣から親鳥を見上げる雛のような三人に説明を続ける。「そう、この飛行機には初めて窓に電磁シェードが使われてるんだ。エレクトロクロミックとも言って、窓ガラスの特殊な層に電圧を加える事によって遮光色素濃度を変える技術なんだよ」「へぇ~」っとイズミが感心したような顔をする。「富永先輩、なんだかオタクっぽい!」と言ったのは沢井さんだ。「う、うるさいな! 僕はイズミに説明したんだよ! ってか、なんで沢井さんがイズミの隣にいるんだよ? そこ、紅林さんが座ってるハズじゃなかったの? 佐和ちゃんが座るって言うから譲ったのに」。聞くと、シートベルトサインが消えてから、トイレに行く度に交代でイズミの隣に座ってるらしい。そうなんだ、、こんなに人に好かれてよかったね。心底楽しそうなイズミの笑顔を見て僕は心からそう思った。 →第10話に続く

    Yeahs2
    Played
  • 【Short Story15:セブ島へ10】 その後もそれぞれの座席の前についているパーソナルモニターを使ってシート間でメッセージのやり取りが出来る事などを教えてあげたりして、マニラまでの約4時間50分はあっという間に過ぎていった。途中、機内食一つじゃ足りません!というイズミの為にサービス終了直前のCAさんにお願いして予備をもらったなんてハプニングも。マニラのニノイアキノ国際空港では、セブ島行きの飛行機に乗り換える為に連絡バスを使ってターミナルを移動。ツアーなら現地係員が誘導してくれるが、個人で行く場合はこれは結構面倒かもしれない。ここはもうイズミにとっての初めての外国。彼女は見るもの全てに驚き、時に迷子になりかけたりして僕を慌てさせた。そして、フィリピン航空の国内線に乗り換えた僕ら一行は、午後5時過ぎに南国の赤い夕日に包まれたセブ・マクタン国際空港に降り立ったのであった。 ーEndー

    Yeahs2
    Played

Add a Comment

You must sign in to post a comment.

Sign in using a Nintendo Network ID to connect to users around the world by writing posts and comments and by giving Yeahs to other people's posts. You can create a Nintendo Network ID using your Wii U console or your system in the Nintendo 3DS family.

Use of Miiverse Details about Miiverse

Report Violation to Miiverse Administrators

You are about to report a post with content which violates the Miiverse Code of Conduct. This report will be sent to Nintendo's Miiverse administrators and not to the creator of the post.

Violation Type:

Post ID: 3DB-NBL7-DPU-2NL7-7WW-8ACC

Report Violation to Miiverse Administrators

You cannot report posts made automatically by a software title.

Edit Post

Select an action: